テストや問題集で間違えた問題、どんな風に復習していますか?ただ正しい答えに直すだけではせっかくの復習も効果半減です。同じようなミスを減らし、知識の定着も格段にアップするよう、復習の方法を見直してみませんか。
なぜ間違えたのか、その原因を認識することが重要
復習は、正しい答えに直すことが重要なのではなく、なぜ間違えたのか、その原因を認識することが重要です。そのため、間違えた問題の脇に正しい答えを書くだけでは復習とはいえません。では、どうしたらよいのでしょう。
1.どこに原因があったのかを探る
たとえば算数の問題。高学年になってくるとテストも問題と回答用紙が別になっていたりしますよね。回答欄に記載した答えが誤っていたために×をもらったときは、問題用紙のあちこちに散らばっている筆算のあとなどをくまなく追って、どこに原因があったのかをしっかり探ることからはじめます。では、参考までに算数での原因究明ポイントを見てみましょう。
原因その① 計算ミス
多いのは計算ミスでしょうか。繰り上がりを間違えたのか、それとも繰り下がりを間違えたのか、どこの部分で間違えたのかを見つけましょう。
原因その② 転記ミス
1だったのに7としてしまっていたり、問題文の数字を誤って転記していたり、はたまたせっかく正しく出した答えを次の計算式で使うときに転記ミスをしていたり・・・。思い違いなのか自分の字が汚くて読み間違えたのか、そこまで確認しましょう。
原因その③ 公式を誤って覚えていた
学年が上がるにつれどんどん増えていく公式。÷2が必要なところを忘れていたり、違う公式を引っぱり出してきてしまっていたりということもあり得ますね。
原因その④ そもそも理解していなかった
中には現在の自分では解き方をもっていなかった問題もあるでしょう。見たことのない問題、応用発展問題、どのように解けばよかったのか分からなかった問題も、どの部分のひらめきが足りなかったから解けなかったのかを丁寧に確認しましょう。
2.間違えた過程をすべて書き出し見える化する
原因が分かったら、今度はその原因を脳にインプットしましょう。問題文をノートに写し、まずは間違えた過程の計算と答えをそのまま書きます。そして、色ペン等を使って間違えた原因となる場所を目立たせ、原因を記載します。
そのあとに、正しい答えを導く計算式、答えを記載します。
そもそも解けなかった問題については、正しい答えを導く中で、ポイントとなる場所にコメントを書きましょう。「ここが同じ形の三角形だと気づけなかった!」など。
3.最後に注意すべきポイントをコメントとして書き記す
たとえば、自分の字の汚さから転記ミスが起こっていることが判明した場合には、7の書き方注意!とか、小さなところで筆算せず、大きな余白に余裕を持って書くこと!とか。思い当たることをどんどん書いておきましょう。
見える化することで注意ポイントを確実に意識するようになる
ただ正しい答えに書き換えることと比べ、手間は掛かりますが、見える化することで注意すべきポイント、見直しをするときに優先するポイントがハッキリと脳にインプットされます。もちろん、算数だけにとどまらず全教科同じです。社会であっても、人名の漢字を間違えたのか、覚え間違えをしていたのか、優先して覚えるべき箇所が間違っていたのか・・・。それを知った上で正しい回答を覚え直すと確実に理解が深まります。
現在多くの学校で取り入れられている自主学習の題材としてもうってつけのこの復習方法。じっくりと、なぜ間違えたのかを見える化する習慣をつけて、点数アップに繋げていきましょう。