マネー教育

【マネー教育】小学生でも!楽しく為替の仕組みをゲームで学ぼう-その1

FX

今回はFXの仕組み(為替の仕組み)を遊んで学べるゲームのご紹介です。小さなお子様から簡単に取り組めて、家族みんなで盛り上がる!そんなゲームを取り入れてみませんか?

FXとは?

FXの意味

FX(Foreign Exchange)とは、もともとは外国為替という意味で、円とドルなど、異なる国の通貨を交換することを指します。ただ、現在では「外国為替保証金取引」という意味での使用が定着しています。

利益の出し方

この記事は、FX取引を薦めるものではないので、ごく簡単な説明となりますが、FXでの利益の出し方には大きく分けて2つの方法があります。

為替レートの変動を利用して利益を得る

たとえば円で米ドルを買う場合には、ドルが安いときにたくさん購入して、ドルが高くなったときに売る。その売買時の為替レートの差で利益を得ることが出来ます。

スワップポイントで利益を得る

国によって金利は異なるため、金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買うことによって、その金利の差額(スワップポイント)を受け取る。これは、その通貨を所持している期間は毎日受け取ることができます。

為替ゲームをはじめよう

では、FXの基本がわかったところで、実際に為替ゲームをしてみましょう。ただし、このゲームでは、「為替レートの変動によって利益を得る」ということだけに焦点を当て、スワップポイントについては考慮していません。

ルール

ゲームのルールはいたってシンプルです。

  • 1~3か月程度の期間をもうけて、その期間内に定めた額(たとえば、20ドル)のドルを購入すること。
  • 1日に何ドル購入してもOK!ただし、最終日までに全額を買いきらなくてはならない。

※実際にはお金のやりとりはせず、紙上に記入することでやり取りを行います。
※実施期間は目安です。

勝敗の確認方法

  1. 購入期間が終わったところで、それぞれがすべてのドルを購入するのにいくらかかったのかを計算する。
  2. 総購入金額が一番安い人が勝ち!

準備するもの

事前に準備するものはひとつだけ。その日のレートやだれがいつ何ドル購入したのかが分かる表をつくることです。たとえば、こんな感じ

為替ゲーム表

為替ゲームで使用するレート

お好きな証券会社等で簡単に見ることができるの為替レートを使用します。レートは常に変動していますので、1日のうちでもどの時間のレートかで結構差が出てきます。ある程度毎日決まった時間のものを採用するなど、工夫してみてください。我が家はSBI証券のマーケット情報を、毎日子ども達の帰宅前にチェックして、ホワイトボードに大きく書いて興味を引いていました。

土日も常にレートは変動はしていますが、為替市場がおやすみですので、ゲームは平日のみ行うとよいでしょう。

ゲームを盛り上げるコツ

子どもたちには、どのように購入していったらいいか。などの事前知識は一切与えずに始めます。その代わり、親はさくらに回りましょう。たとえば父親は『購入期間中のある1日に全額を購入!』、母親は『コツコツ毎日1ドルずつ購入!』ということをしてください。

えー、お母さんこんな高い日も買うの??

お父さん、まだ買わなくて大丈夫なの??

子どもたちはその不思議な親の行動に、確実に興味を持ってくれます。もちろん、この購入方法によってもたらされるそれぞれの結果の差も、後で学んでもらうことを目的としています。

このゲームから学べること

お金の価値は常に変動しているということ

毎日ホワイトボードにその日のレートを記入していくことで、常に為替レートは変動している。つまり、お金の価値は常に変化しているということを学ぶことができます。子ども達は帰宅するなり、「あー!今日は(ドルが)高くなってる。昨日買っておけばよかったー。」とか「いや、この流れだと明日はもっと(ドルが)安くなると思うから今日は1ドルだけにしておく。」などと口にするようになり、毎日レートは変わっていくのだということを楽しみながら体感することができます。

円高、円安の意味

日々レートにふれていると、上述したようなコメントを本当に自然と口にするようになります。レートを見て、「今日は円が高くなってドルが安くなった」「今日は円が安くなってドルが高くなった」という風に、瞬間的に頭の中で変換できる感覚が身につきます。

また、このゲームを始める前に、円高・円安がなぜ起こるのかについて簡単な説明をしたこともあり、大きく動いたときには子どもなりに「大統領選挙の影響かな?」「コロナが感染拡大しているせい?」などと、為替の変動理由も考え口にするようになりました。

コツコツ購入によるリスク分散

子ども達には、どのように購入したらいいかについては何のヒントも与えていませんから、子ども達なりにお得な購入方法を考え、気の向くまま買い進めていきます。ですから、先にお願いしたように親のどちらかは毎日コツコツ、どちらかは一発勝負に出ておきます。これにより、一発勝負より、コツコツ買い集めていく方がよい結果が得られやすい。ということを学べます。もちろん、お父さんの一発勝負の勘が冴え渡って計画が潰れてしまったり、脈絡なく買っていたはずの子どもの勝負運が勝る可能性もありますが・・・。その際は、高い時にも買っていても、全期間の平均購入レートはそんなに高くはならない。ということを教えてあげましょう。

なお、コツコツ購入の効果を確認するためには、ゲームの購入期間を長くしたほうが適しています。ただ、期間が長くなればなるほど、間延びする可能性もありますので、お子さんの年齢や性格等に応じて『1か月間で20ドル購入!』など、手軽にはじめてみてからの挑戦でもいいと思います。

FXや外貨預金という投資(投機)について

ゲームをするだけで、それぞれの国の通貨は交換し合うことができること。交換するときに、安く買って、高く売ることで、その差を利益としてもらい、お金を殖やすことができる仕組みがあること。ただし、交換するレートは常に変わっていくから、なぜ変わっていくのかを考えながら、売買をしないとお金は思うようには殖やせないこと。といったFXや為替を利用する投資(投機)の基本の考え方を自然と理解することができます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。おもしろそう!と思ったら明日からでもすぐに始められる簡単なゲーム。子どもがおやつを食べながら、レートを眺め、今日は買おうかどうしようか・・・。1ドルにしておこうか3ドル買ってしまおうか・・・。と悩んでいる姿はとてもかわいらしいですよ。このゲームを通じて「ママ、明日は上がると思う?なんでそう思う?」といった会話から、世界情勢の話に展開することも出てきます。為替レートの変動が、世界の情勢や政策などと繋がっている。ということも知ることができる、本当に学びの多いゲームですので是非チャレンジしてみてください。また、期間を空けて何度もチャレンジしていくと、段々と子ども達も買い方がうまくなっていき、さらに学びが広がっていくと思います。

用語説明
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