マネー教育

【マネー教育】お小遣いが足りなくなったと言われたらローンを提案しよう

中学生になり、学用品類も自分のお小遣いの中から購入することになった娘ですが・・・この春、早くも子どもが親ローンを組みました。今回は、その経緯とそこから学べることをご紹介します。

大量の学用品購入に見舞われ、早くもお小遣いが底をつく

お小遣い契約書に基づき、我が家では中学生からは原則として学用品もお小遣いから購入することになっています。
それにより、この春中学校に入学した娘は、早速大量の学用品購入に追われました。全教科分のノート、ファイル、バインダー、2穴パンチにカッターまで…。小学生の時は、新年度のはじめに必要なノート類やファイルなどは学校から配布されていたので、正直こんなに購入する必要があるとは親も予想外な購入量。
そんなこんなで4月のはじめにもらったお小遣い1800円にたいし、5000円以上の出費に見舞われた長女。これは…早くも破産です!
予想通り中旬には「お金ない〜!!」と泣きつかれたので、ローンを提案することにしました。

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娘にローンを組むことを提案してみた

ローン規約

学用品類購入(自己投資)のためのローン 年率5%
その他の個人的な趣味嗜好のためのローン 年率30%
返済期間は都度任意に設定

すごい利率差ですが、個人的なものについては基本的には「お小遣いをコツコツ貯めて買うもの」と考えているので、使用しない前提で高くしています。ローンをしてでも購入したいものなのかどうか、じっくり考えるストッパーになるように。

以前こちらの記事で書いたキャッシングとの違いとしては、

キャッシングとローンの違い

【キャッシング】
外出時にお金を持っていなかったけれど買いたいものがあったので一時的に借り、すぐに返す
【ローン】
手元のお金がなくなってしまうのでお金を借り、数ヶ月に渡って少しずつ返す

という基準でわけていることを娘に伝え、運用しています。

娘が組んだローンの中身はこちら

今回、娘は5000円強を学用品に使用したことによりローンを組むので、次のようなローンを組むことになります。
借入金額 5000円
利  率 年率5%
返済期間 任意設定

年率5%といっても、毎月少しずつ返済をしていきますし、期間も1年に満たないため、利息は250円もつきません。
今はネット上で検索するとローン返済額を自動計算してくれるサイトが簡単に見つかりますので、条件を入力し、返済期間を何パターンか確認しながら、子ども自身に無理のない返済計画を立ててもらいましょう。

娘と一緒に何パターンか確認した結果、娘は、5月以降はそんなに学用品の購入が発生しないだろう…。と予想し、「毎月1000円以上学用品等を購入すれば次月のお小遣いは5%になる」という契約条件を満たすよう、月々の返済額をギリギリ1000円以上になるように設定することにしたようです。(学用品等購入のためのローンなので、月々のローン返済額を学用品購入額に加算してよい、と認めています。)

娘が実際に組んだローン返済額表はこちら

回目 年/月 返済額 元金分 利息分 借入残高
2021/05 1,012 992 20 4,008
2021/06 1,012 996 16 3,012
2021/07 1,012 1,000 12 2,012
2021/08 1,012 1,004 8 1,008
2021/09 1,012 1,008 4 0
5 合計 5,060 5,000 60 0

ローン返済シミュレーションを確認することは大きな学びに繋がる

ローン返済のシミュレーションは、必ず子どもと一緒に確認しながら行いましょう。そして、元利均等返済にしてみたり元金均等返済にしてみたり、返済期間を長くしたり、短くしたり…いろいろなパターンを一緒に確認しましょう。自分に影響するため、たった1円の差でも、返済条件によって利息の額が変わる様を、子どもは大きな反応を示しながら興味深く確認してくれます。

元利均等返済と元金均等返済は何が違うのか。返済期間の長短と利息の関係性はどうなっているのか。シミュレーション結果の返済額表を注意深く確認すれば子どもでもすぐにわかるはずです。それは、言葉で説明するよりもずっと頭に残り、身につきます。

ローン(借金)は悪?ローンに対する考え方も教えてあげよう

娘は、人生初の高額借金だー!と言っていました。でも、計画性なく、欲望のままにお金を借りるキャッシングやローンは確かに「借金」とネガティブな印象を受けますが、実際には、ローンは常に悪なわけではなく、自分に投資するため、本当に必要なものを購入するため、はたまた時間との勝負であるような物事に使うためだったりする場合には、まとまったお金を借りてまずは行動に移す。という選択は時に賢い選択となり得ます。その点については、誤解のないように伝えておくべきだと思いました。「よいローン」をする経験を重ねて、ローンをすべきかどうか、自然と正しい判断が下せる感覚を養っていってほしいと思っています。

世の中、お金を借りたら必ず利息をつけて返さなければなりません。お小遣いが足りなくなったからと、お金を貸すときは、利息をつけて返してもらうようにルールを作ってみてはいかがでしょうか。

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