マネー教育

テストがよかったらお小遣いボーナスはあり!?理想の渡し方-その1

テストで100点をとったらお小遣いをあげる!なんていうやり方は、目の前ににんじんをぶら下げて走らせているのと同じで、何のために勉強をするのか?という目的がズレてくるからよくない。という意見を耳にします。

確かにそれは一理あると思う一方、子どもが楽しんでモチベーションを上げて頑張れるのならばいいのでは?と私は思っています。おとなだって、「この一仕事を終えたら○○を買おう!」とか、「来週旅行に行くから仕事頑張ってしまおう。」とか思いますよね。そして、日々頑張ったご褒美として、結果を出せば賞与が業績や成績に連動して支給されたりします。

であれば同様に、日々勉強と向き合い、努力して結果を出した子どもにも、ボーナスを支給してもよいのではないでしょうか。しかし、なんでもかんでもご褒美がないと動かない子になっては困ります。きっと、にんじんぶら下げ方式に否定意見が出てくるポイントもここでしょう。では、どうしたらよいのでしょうか。

テスト結果連動型ボーナスを取り入れる際に気をつけること

勉強と向き合う意味を見失わず、子どものモチベーションを上げるため、お小遣いを用いてボーナスを支給する際に気をつけるべきことを考えてみましょう。

しっかりとしたルール作りをすべし

なかなか勉強をしないからといって、思いつきのように「次のテストでいい点数を取ったらお小遣いをあげるよ!」などと持ちかけるのはやめましょう。

目先のテストの点数を上げさせるためだけに、明確なイメージを持たずに持ちかけると、あとでさまざまな「?」が生じて段々とうやむやになり形骸化していきます。親側にとっても出費が思わぬ高額になってしまったり、統一ある回答ができずに子どもからの信頼を失い、結果モチベーションを上げることにも失敗してしまったりします。

ですから、お小遣いでマネー教育をする際には「子どもを一個人として認め、可能な部分はおとなと対等な扱いをすることが重要」とお伝えしていますが、この場合もやはり「明確化されたルールのもと、基準に達すればボーナスが支給される」という認識をお互いがきちんと持てる形を作成して、運用を開始すべきです。

罰則はつくるべからず

ここでもっともしてはいけないのは、「○点以上とれなかったらお小遣いを減らす」といった罰則をつくること。これは、違うと思います。お小遣いは、いわば子どもにとっての日々の生活費。おとなでいう基本給のようなものですから簡単に削っていいものではありません。また、都合よく罰を与えるために持ち出すものでもないと思っています。

モチベーションを上げ、結果としてテストの点数が上がることを期待するためのボーナス制度ですので、あくまで子どもが楽しく、モチベーションを上げるためにうまく活用していきましょう。

「テストの点数=ボーナス金額」ではない制度にすべし

お小遣いボーナスのために勉強をする。という発想になることを避けるための方法として、テストの点数をそのままボーナス額とはしない。という方法もオススメです。

ひとつは遊び心を重視する方法。

そしてもうひとつは、多面的な評価制度を作成してしまう方法。これまた職業柄、力が入ってしまう部分なのですが、要は会社で行われる評価制度に近いシートを作成し、テストの点数だけでなく、他の要素からも評価を行ってボーナスを決定する方法です。

2つ目の方法については細かい説明が必要になるので次回、詳しくご紹介したいと思います。なお、我が家では、中間試験については「遊び心を重視する方法」を、期末試験については「評価シートに基づく方法」を用いてボーナス支給をおこなっています。

テスト結果連動型ボーナス実例その①

1つ目の方法、遊び心を重視する方法として、たとえば我が家ではこんな方法を取り入れています。

定期試験にて80点以上の試験結果を提示するごと、箱の中に入っている倍率が書かれたおはじきをひき『試験の点数×倍率』をボーナスとして支給する。

箱の中に入っているおはじきの倍率は以下の通り

2倍  2枚
3倍  3枚
4倍  2枚
5倍  1枚
10倍 1枚

倍率などは、どれくらいを支給するイメージなのかを検討し、各家庭で決めていただければいいと思います。おはじきにしたのは固体ごとの差がないから。子どもは意外と細かい個体の差にすぐ気づくので、割り箸やカードなどは避けた方がよいと思います。

たとえば81点のテスト分としておはじきを引き、倍率が3倍だった場合、243円のボーナスを支給する。といった具合です。

このシステムですと、テストを頑張って基準に達すればボーナスを得ることはできるけれど、一律いくらと決まっているわけではなく、引いた倍率によってはたいしたボーナスにはなりません。そのため、「ボーナス」の位置づけが高くなりすぎず、けれども何度もクジを引きたいために、基準点以上のテストをたくさん持って帰ってこよう!とモチベーションが上がる好循環が生まれます。

こういったボーナスの額に注目させるシステムではなく、システム自体を楽しい仕組みにすることをおすすめします。

おわりに

お小遣いを用いて、勉強のモチベーションを上げさせたい!と思う方は多いでしょう。せっかくならば、その場かぎりのニンジンとならないようにルールをつくって楽しく、そして効果的に運用をしましょう。

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