マネー教育

意外と知らない!?投資と投機の違い、子どもに説明できますか?

突然ですが、『投機』という言葉をご存じでしょうか?お恥ずかしながらわたしはマネー教育に目覚めるまで知りませんでした・・・。

『投資』という言葉に比べ、『投機』はあまり耳にする機会が多くないですよね。しかしその意味の違いを調べ、考え直してみると、実は「投資」だと思っていたあれもこれも、投資ではなく「投機」だったことに気がつきます。

投機の意味を確認してみよう

1.利益・幸運を得ようとしてする行為

2.将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買

出典:Weblio辞書

少しわかりにくいかもしれませんが、つまり、FXや外貨預金などの利ざやで稼ぐ手法、さらには短期売買を繰り返すような株式投資は、投資ではなく「投機」に分類されるのです。

投資の本質を説いている本などには、しばしば「投機はギャンブルである」「投機はゼロサムゲームである」などと書かれています。しかし、もちろん投機が悪いわけではありません。それぞれの考えや得意な手法、または興味のあるものを選択し、自分に合った方法でお金を殖やしていくことができればいいですよね。

投資と投機の違いに着目すると見えてくるもの

さて、ではなぜ「投資」と「投機」の違いについて着目したのかというと、それはやはり、子どもたちにその違いを理解してもらいたいと思うからです。

なにかに投資をすると、すぐに結果がほしくなってしまうのが人間の性(さが)というものです。

おとなでも、株を買った途端つい毎日の値動きが気になってしまい、「あー、あのとき買わなければよかった・・・。」「えー、昨日売ってしまえばよかった・・・。」なんてり回されてしまった経験、ありますよね。

でもそれは、「投機」をするからそうなるのです。

最初から「投資」を行おうと思って株を買っていれば、それはハナから覚悟は長期戦目先の株価に一喜一憂することなく、長い目で会社が成長を遂げていくことを見守ることができるでしょう。個別株ではありませんが、積立NISAがいい例ですよね。積立を始めるときから20年程度運用するつもりで始めていますから、日々の損益を毎日気にしているひとは少ないのではないかと思います。

自分に「投資」のできる子どもであってほしい

それは日常生活でも同じです。投資をおこなったとしても、すぐに結果が出ないことはたくさんあります。学校の成績くらいなら、素晴らしい参考書を購入して、一生懸命勉強をすればすぐに結果がついてくるかもしれません。そういった日々の成功体験を積み重ねていくことももちろん大事!ですが、がんばっても結果がなかなか出なかったとしても、それはつまり「投資」をしたのだから当たり前なのです。ハナから覚悟は長期戦!ということです。

思ったように結果がでないとすぐに諦めてしまう。株用語でいうならばすぐに損切りしてしまう。というのでは、成長の可能性は広がっていきませんが、残念ながら早々に諦めてしまう子どもが増えてきたように感じています。「○○円まで下がってしまったら損切りをする。」というように、自分の中で最初に「ここまで頑張ってもできなかったら潔くやめる」という基準を作っておくことは必要かもしれませんが、短期的ではなく長期的に、何年もかけて成し遂げていきたいと思う夢や目標を持つことができる子どもであってほしいと思います。

うまくいかないときでも「いま自分は将来のために投資をしているのだ。」とポジティブに未来を楽しみにして、1年先、5年先、10年先の自分のために、目標を立て、計画を作り、惜しみなく努力を重ねる。そんな力をもつことができれば、終身雇用の崩壊など気にも留めず、人生100年時代を笑顔で乗りきっていけるのではないでしょうか。

将来ポートフォリオワーカーを目指すときにも違いを知っておくことは重要

また、ポートフォリオワーカーを目指した場合に、「FXや株の短期売買を繰り返すことも収入の柱になるのか」という視点からも考えたいと思います。これは、ひとによってその線引きは微妙なところなのかもしれませんが、わたし自身はならないと思っています。理由としてはふたつ。

①利益をコンスタントに上げるためには、一定時間ずっとチャートの前に座っていなければならず、時間的負荷が大きい。

②投機はゼロサムゲームというように、勝率は五分五分。勝ち続けられる人はいないため、収入の柱にするには不安定である。

ですから、投資と投機の違いを知っておくことで、将来「投資」をひとつの収入の柱にしようと思ったときに、「何にどのように投資をすべきなのか」ということを自分で考えられるようになると思うのです。

「投資」と「投機」はちがうということ。いまはまだ難しいかもしれませんが、子ども達にも教えておく必要があると考えています。知識を蓄え、すこしずつ実践を積み、将来本格的にお金を殖やすことを考えるようになったときに、両者のちがいを理解した上で、より効果的に殖やす術を検討できるようになることを願っています。

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