こどもの本棚

子どもから子どもに贈る|小学生におすすめの一冊【きみの友だち】

推薦図書やおとなが薦めるこども向けの本の紹介サイトはたくさんあるけれど、なんだか載ってる本は同じものが多いな・・・。と感じたことはありませんか?

このサイトでは、我が家の子ども達が実際に読んで自分たちで紹介文を考えた、子ども目線でリアルにおすすめしたい本を紹介しています。まさに、子どもの子どもによる子どものための本の紹介!あなたの気になる一冊が見つかりますように。

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主人公の恵美とその弟のブン、そして恵美の一番の仲良しの由香。この3人を軸に、恵美たちの周囲にいる八方美人な子や、いじめが原因で転校してきた子など、たくさんの立場の子どもから見た世界が描かれ、お話が進んでいきます。

クラスの人気者だった恵美は、小学校5年生のとき交通事故に遭い、松葉杖を使わないと歩けなくなってしまいました。そしてその事故の原因をめぐり、恵美は徐々に友だちとの間に壁を作るようになり、ひとりぼっちで過ごすようになっていきます。

しかし、その後あることをきっかけに、生まれつき体の弱い由香と絆を深めていき、ふたりはいつも一緒にいるようになり・・・。その後の物語の展開は読んでみてくださいね。

わたしは、物語の中で恵美が言い放った

「いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい」

「わたしは『みんな』って嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」

という言葉がずしんと心に響きました。

途中、心が沈む場面もありますが、物語を読み終えたときには、とても心が温まっていることに気づきます。

改めて「友だちって何だろう?」と考えさせられる物語です。
いろいろな立場の「友だち」が登場するので、きっと皆さんも共感できる誰かに出会えると思います。重松清先生の名作、是非読んでみてくださいね。(高学年から)

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